業務案内
型枠大工について
『株式会社D.Y.C.』主力業務は、コンクリート造の建物を建てる際に必要な「型枠工事」です。京都市を拠点に、近隣の各地で施工を請け負っています。
型枠工事に携わる作業員は「型枠大工」と呼ばれます。液状のコンクリートを固めて柱や梁などを形づくる型枠を設計し、木材などを用いて建設します。
特に日本は大きな地震や洪水が頻発し、災害に強い建物を建てなければ被害が深刻化します。現場では図面との誤差を「垂直精度±3mm以内」に抑え、慎重かつ迅速に作業を進めなければなりません。
もちろん、誰でも最初からできる仕事ではありません。しかし、先輩の指導を受けながら一つずつ学んでいけば、きっと一人前の職人に成長できます。そして、一度身につけた技術は一生役に立ちます。
型枠工事の手順
1
拾い出し
柱や梁、壁、床といった建物の構造部を、施工図面から読み解きます。寸法・形状を正確に割り出し、パソコンで加工図に仕上げます。そこから必要となる資材の数量を計算し、過不足なく発注します。
2
部材の加工
拾い出しで作成した加工図をもとに発注したベニヤ板・桟木などの木材を切断し、型枠をつくるために必要な部品をそろえていきます。ハンマーや釘打機、電動丸のこを使い分けて作業を進めます。
3
墨出し
施工図にしたがい、現場で柱や壁などの形を床面に記していきます。「墨出し」の語源は、この際に使用する道具が墨つぼであることに由来します。伝統的な方法ですが、確実に印をつけられます。
4
建て込み
墨出しでつけた印に合わせて、加工済みの部材を建て込んでいきます。完成した型枠はそのまま建物の柱や壁を形づくりますので、職人による高い精度が求められます。コンクリートを流し込む際に変形しないよう、仕上げに鋼管で締め付けます。
5
コンクリート打設
いよいよ型枠の内部に生コンクリートを流し込みます。流動性をもち、重量も大きいため、型枠には大きな圧力がかかります。現場では型枠大工が立ち会い、型枠に問題が生じていないか丁寧に確認します。
6
型枠解体・工事完了
その後コンクリートが固まると、型枠を取り外す作業に入ります。最後の工程には最大の危険がともなうため、一気にすべて解体するのではなく、部分ごとに時間をかけて作業を進めます。そのぶん、無事に基礎部分が完成したときの達成感は格別です。